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採用を成功させるためにはKPIが重要!設定手順や運用の秘訣

更新日:2023/11/01

「応募は増えているが、内定承諾に繋がらない…」、「採用の総数は増えても募集職種で応募のバラつきがあり、一人も採用できていない職種がある」といったお悩みを抱えている採用担当者は多いのではないでしょうか。

採用活動を成功させるためには、最終目標(=採用)までのプロセスを細分化し、小さな目標をいくつも積み上げていくことが大切です。

最終目標であるゴールに向かうための達成度合いを測る指標を「KPI」といいます。
小さな目標(KPI)を設定し、採用活動の全体像を把握することで、採用の成功角度を高めることが可能になります。

今回は、採用活動に欠かせない「KPI」の目的や最適な設定方法、運用ポイントを紹介します。

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採用活動におけるKPIとは?

KPIとは、「Key Performance Indicators(重要業績評価指標)」の略で、最終的な目標を達成するために必要なプロセスを細分化したものを指します。 
分かりやすく言うと、「大きなゴールを達成するために、小さなゴールをいくつも設定する」というイメージです。 
KPIを設定することで目標達成への進捗状況が可視化されるので、今後のアクションを明確にすることが可能です。 

なお、このときの大きなゴールをKGI(Key Goal Indicators:重要目標達成指標)といい、採用活動においては「いつまでに」「どんな人を」「何名採用するか」などの採用基準を指します。 
どちらも採用計画を立てる上で重要な要素となります。 

KPIを設定する2つの目的

KPIを設定する目的は、以下2つが挙げられます。 

【目的1】採用プロセスを“見える化”する

KPI設定をしなければ、最終目標(=採用)へのプロセスが不明確となり、適切な採用活動を行うことが難しくなります。 

例えば、「最終目標(KGI):3名の採用」と設定した場合、その最終目標だけを追いかけた結果、行き当たりばったりの無駄を伴う施策が横行してしまう可能性が考えられます。 
しかし、KPIを設定すると、目標達成までのプロセスが可視化され、現在の進捗管理が容易となります。目標と進捗の差異が数値化されるので、各施策の有効性が判断しやすくなり、より精度の高い採用活動へとつながります。 

【目的2】PDCAサイクルを回しやすくする

PDCAとは、「Plan(計画)」「DO(実行)」「Check(評価)」「Action(改善)」のプロセスを繰り返し、業務を継続的に改善していく手法です。 
採用活動を成功させるためには、このPDCAサイクルを回していくことが重要となります。 

KPIを設定すると、進捗状況を正しく管理できるようになります。 何が原因で状況が悪化したのか把握しやすくなることによって、適切な評価、改善を行うことができるのです。 

採用KPIの設定手順

では、実際にどのような手順でKPIを設定すれば良いのでしょうか。 
以下、具体的な手順を紹介します。 

STEP1:ゴール(KGI)を設定する

まずは、最終目標(KGI)を設定しましょう。 
KGIを設定するには、「採用人数」と「人材の質」の両面から考える必要があります。
採用人数を重視するのか、人材の質を重視するのか等、自社の業務内容や今後の事業展望に応じて判断をしましょう。

■例)採用人数を重視した場合 
・期間:半年以内 
・職種:営業職 
・人数:4名 

事業計画をもとに、どの部署に何人必要なのかを明確にします。 
内定辞退や早期退職などの可能性も考えたうえで算出することが大切です。 

■例)人材の質を重視した場合 
・期間:1年以内 
・職種:宅建士 
・スキル:「宅地建物取引士」を所持している
・人数:1名 

募集部署へヒアリングを行い、求める人材の要件を正確に把握する必要があります。 
どのような性質やスキルを持った人材が必要なのかを洗い出したのち、KGIの設定を行いましょう。 

STEP2:段階ごとの遷移率(ステップ率)から、KPIを設定する

KPIは明確に数値化することが重要です。 
採用フローの段階ごとに、目標となる中間指標を設定していきます。 
段階ごとの数値は、過去に実施した採用活動の実績をベースに算出します。ここでの希望的観測値はNGです。根拠に基づいた数値から算出することが重要となります。 

例えば、「営業職4名の採用」を目指して採用活動を行う場合、以下の採用プロセスの遷移率の実績から、同条件の募集であれば60名以上の応募を獲得することが必要であるとがわかります。 

採用の段階ごとの遷移率(ステップ率)、応募が30名いれば書類選考通過率は40%で書類選考人数は12名、選考参加率が83%であれば一次選考は10名、一次選考通過率が50%であれば最終選考まで残るのは5名、内定率が60%で内定は3名、内定承諾率が67%だと内定承諾は2名 プレシキ!SCHOOL|プレシキ!スクール


採用プロセスごとに数値で割り出すことで、目標を達成できない原因がどこにあるのかを明確にすることができます。その結果、改善策と次のアクションの決定が容易になります。 

自社に興味を持ってもらうために、どのような手段で何名にアプローチができたのか、その結果何名が面接に進み、内定承諾した人数は何名か、といった流れで数値管理を行うことで、確実な採用計画を練ることができるのです。 

採用KPIの運用ポイント

POINT1:数値で管理する

KPIは客観的に評価できる内容でなければいけません。 
例えば、「できるだけ多くの人にエントリーをしてもらう」と目標を設定したとします。「多くの人」の基準は主観的なもので、人によって異なります。そのため、このKPIは正確に達成度合いを測ることができません。
KPIを設定する際は、具体的な数値を設定し、第三者でも計測可能な計画を立てるように意識しましょう。

POINT2:リアルタイムで進捗管理を行う

KPIを設定したら、次は目標達成を目指して施策を実行していきます。 
この段階では、リアルタイムで数字を更新しながら進捗を管理することが大切です。 

採用状況は常に変化しているため、想定が大きく外れるケースも珍しくありません。
リアルタイムで目標と進捗の差異を把握しておくことで、遅れている進捗にいち早く気づき、対処することができます。 

POINT3:振り返りと見直しを適宜行う

KPIを効果的に運用するためには、定期的な振り返りと見直しが欠かせません。 
どれほど入念に計画を立てても、計画と実際の採用活動には相違が生じます。 
課題を発見した場合は、すぐに見直しを行い、状況に応じて適切な改善策を実践しましょう。 

また、軌道修正後、想定通りに変化しているかどうかをしっかりと検証することで、今後の採用活動の精度を高めていくことが可能です。 
KPIが進捗通りに進んでいない場合の施策も事前に考えておくと良いでしょう。 

まとめ

採用活動を成功に導くためには、KPIを設定し、PDCAサイクルを回すことが重要です。
明確な指標となるKPIがなければ、正しい進捗管理や問題点を把握することができず、適切な改善ができなくなってしまいます。最終的なゴール(KGI)だけでなく、KPIを設定することで客観的に成果を測定できるようにしておきましょう。

また、KPIをより効果的に運用するためには、設定後の振り返りや修正を行うことは欠かせません。設定したことに満足せず、柔軟に変更や軌道修正をしながら、精度の高い採用活動を目指しましょう。 

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