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求人検索エンジンとは?メリット・デメリットや運用に向いているケース

更新日:2023/12/21

「求人検索エンジン」とは、インターネット上にある求人情報をまとめて探すことができるシステムです。代表的なサービスとしては、「Indeed」や「求人ボックス」、「スタンバイ」などが挙げられます。
すでに多くの企業が採用活動に活用している「求人検索エンジン」ですが、その仕組みやメリット・デメリット、「求人広告」との違いを把握できている企業は少ないのではないでしょうか。

今回は、求人検索エンジンの仕組みや特徴や、メリット・デメリットを紹介します。




求人検索エンジンとは?

求人検索エンジンとは、求人情報に特化した検索エンジンのことです。
企業名や職種などのキーワードを入力することで、検索条件にマッチした条件の求人情報を探すことができます。
そもそも検索エンジンとは、GoogleやYahoo!のような情報検索システムのことを指します。
つまり、「求人検索エンジン」は求人広告とは異なり、あくまで求人情報が集約された情報検索システムで、“GoogleやYahoo!の求人特化版”と考えるとわかりやすいかもしれません。
また、求人検索エンジン型サービスの大きな特徴は、予算や欲しい成果に合わせて“運用”ができることです。蓄積したデータをもとに最適な運用にチューニングしていくことができるため、長期的・継続的な採用計画に向いています。

求人検索エンジンの仕組み

求人検索エンジン型のサービスは、以下2つの方法で求人情報を集約し、その中から検索ワードに適した求人情報を表示しています。ここでは、求人検索エンジンの仕組みについて解説します。

【1】クローリング

クローリングとは、クローラーと呼ばれるロボットがインターネットを巡回し、情報を収集するシステムのことを言います。求人検索エンジンは、クローラーが企業のホームページや採用ホームページから求人情報を読み込み、集約しています。そのため、企業のホームページや採用ホームページを持っている企業は、新しく求人票を作成しなくても、求人情報を自動で表示することが可能となるのです。
だたし、クローリングには条件があり、準備が必要なケースもあるため注意が必要です。

【2】直接投稿

直接投稿とは、求人検索エンジン型サービスに直接求人情報を入力して掲載する方法のことです。企業のホームページや採用ホームページがなくても、掲載することができます。

一般的な求人広告と求人検索エンジンの違い

求人広告と求人検索エンジンの違い プレシキ!SCHOOL|プレシキ!スクール

一般的な求人広告は期間掲載型であることがほとんどですが、求人検索エンジンでの掲載は期間の定めはありません。
期間掲載型の求人広告は、掲載期間とプラン(掲載できる内容や表示順位)の組み合わせで広告枠を購入し、そこに原稿を掲載します。定額のため、何回閲覧され、何件応募があっても価格が変わることはありません。
一方で、求人検索エンジン型のサービスは、クリック(閲覧)されると料金が発生する「従量課金制(クリック課金型)」がほとんどで、あらかじめ案件ごとに入札設定をしておきます。
無料での掲載もできますが、基本的には有料掲載分が上位表示されやすい仕組みであることが多いです。しかし、お金をかけたから応募がくるということでもなく、検索されやすいように運用をしていくことが必要です。

求人検索エンジンのメリット

【1】採用コストをコントロールしやすい

ほとんどの求人検索エンジン型のサービスは、無料で掲載することができます。また、配信のオンとオフの切り替えができることから、従来の期間掲載型の求人媒体と比較して採用コストを抑えることが可能です。さらに、表示回数、クリック数、応募数、クリック単価、応募単価などデータをもとに、広告のブラッシュアップなどの検証を繰り返すことで、無駄のない運用を実現できるでしょう。

【2】職種や雇用形態などを限定せずに募集できる

求人検索エンジン型のサービスは、正社員、契約社員、派遣、アルバイト、パートなどさまざまな雇用形態の求人情報を網羅的に掲載できることが一般的です。一方で、求人広告は雇用形態ごとに媒体が異なることがほとんどでしょう。
また、複数の雇用形態で募集を行う時は、それぞれの媒体にアクセスして管理する必要がありますが、求人検索エンジンでは集約して管理することができるため、採用管理の負担が軽減することも可能です。

【3】地方の求職者にアプローチができる

期間掲載型の求人広告や人材紹介は、特定のエリアなどに集中しやすく、求人数が偏ってしまうことも少なくありません。しかし、求人検索エンジンは、オンライン上の求人情報を集約しているため、全国各地のあらゆる求人情報が掲載されています。ユーザーにとっても、エリアの偏りを気にせず職探しができるため、利用者が多いことが考えられます。つまり、求人検索エンジンは地方の求職者へも求人情報を届けやすく、地方採用に強い採用手法の一つと言えます。

求人検索エンジンのデメリット

【1】求人が埋もれやすい

求人検索エンジンは、多くの求人情報が集約されているため、比較的求人が埋もれやすいリスクがあります。
一般的に、表示順位のアルゴリズムは公開されていませんが、「情報の鮮度」を重視している求人検索エンジンもあると言われています。求人情報の更新を怠っていると、表示順位が下がり、他社の求人に埋もれてしまう可能性があることは心得ておきましょう。

【2】運用知識が必要

求人情報をただ掲載するだけでは、他社の求人に埋もれてしまう可能性があります。求人検索エンジン上で、自社の求人情報を求職者に見つけてもらうためには、効果的な運用を行う必要があるのです。特に、クリック数に応じて課金される「クリック課金型」の求人検索エンジンで募集を行う際は、「自社でデータ分析して運用する=採用マーケティング」の知識は必須と言えるでしょう。なかにはシステムが自動で運用する機能があるケースもありますが、良し悪しを判断するためにも、採用担当者はある程度の知識を持っていることが望ましいです。自社にリソースが割けない場合には、インハウス型のサービスもしくは、運用代行会社に依頼をすることも検討すると良いでしょう。

【3】クローリングの条件がある

求人検索エンジンは、なんでもクローリングするわけではありません。サービスごとにクローリングの条件があり、自社のホームページや採用ホームページに求人を掲載したとしても、条件をクリアしていなければ読み込んではもらえないのです。
クローリングの条件はサービスごとに異なりますが、以下2点を設定していることが多いです。

  • HTML形式であること
  • 1職種×1勤務地ごとに個別のURLを設けていること


自社で運用を行う際は、HTMLを扱える知識も備わっていると良いでしょう。

求人検索エンジンの活用が向いているケース例

求人検索エンジンは、企業のニーズや体制によって向き不向きがあります。特徴を踏まえて、自社の求人には効果が期待できるケースであるか把握をしておきましょう。

運用が向いているケース

  • 通念募集をしている
  • 募集案件数が多い
  • 自社サイトを活用したい


求人検索エンジンは、配信したデータを分析して運用を続けていく仕組みのため、常に募集をしているケースにはとても相性がよいと言えます。
また、求人検索エンジンは掲載可能件数が決まっていないのも特徴です。類似の案件でグループ分け(キャンペーン組み)をして運用することで、効率の良い配信が可能になります。
さらに、自社サイトを活用したい場合にもぴったりです。ほとんどの求人検索エンジンは、自社サイトの募集要項を読み取らせて反映させる(クローリング)ことができるため、マッチング率をあげるために、自社採用ホームページにつなげるという方法もあります。求職者を採用サイトに誘導することで、企業理解を促すことができるでしょう。

運用が向いていないケース

  • 今すぐに採用したい場合
  • 単発(1回のみ)
  • 採用予定人数が少ない


求人検索エンジンは、配信しながらデータ蓄積し、改善していく仕組みのため、初動はデータ取得のフェーズとなります。予算を投下しても応募獲得がうまくいくとは限らないことから、今すぐに採用したい場合や、採用ができたらしばらく募集することがない場合にはあまりおすすめできません。また、求人検索エンジンは継続的に運用を続けることで最適化されていくため、採用予定人数が少ないケースでは、最適化される前に必要人数が集まってしまい、想定よりも費用がかかってしまうことも考えられます。

まとめ

求人検索エンジンとは、求人情報に特化した検索エンジンのことです。インターネット上に掲載されている求人情報を集約したサイトのため、利便性が良く、多くの企業に利用されています。無料で掲載をスタートできる点から導入へのハードルが低い一方で、利用する際のデメリットの把握をしておかなければ、応募につながらない可能性もあり得るでしょう。特に効果を出すためには、適切な“運用”を行う知識が必要となります。求人検索エンジンのメリットを最大限に活かすためには、データ分析・検証を繰り返し、無駄のない運用を行うことが重要なのです。
求人検索エンジンで効果を出すためには、自社の知見をためていくことが望ましいですが、社内でリソースをさけない場合には、専門的なノウハウを持っている公認の代理店に任せることを検討しても良いでしょう。

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