PAGE TOP
更新日:2023/11/01
人材不足が慢性的な課題とされている現代社会において、企業はスピード感を持った採用活動を行うことが求められています。企業がより質の高い人材を確保するためには、採用業務の効率化を図ることがとても重要なのです。
そこで、今回は採用活動の効率化を図るツールとして多くの企業から注目されている「採用管理システム(ATS)」について詳しく紹介します。
実際に人事が使用している採用KPIシートをもとに作成し、採用活動におけるKPIの設定方法を解説しています。
過去のKPI実績から逆算方式で各段階の目標人数を設定できるため、ダウンロード後すぐにご活用いただけます。
目次
「採用管理システム(ATS)」とは、採用にまつわる業務を効率よく進めるために、さまざまな応募者情報を一元化できるシステムのことです。機能やデザインはツールによってさまざまですが、応募から選考までの採用候補者を管理できるものが一般的とされています。
経営資源の一つであると言われる「ヒト」にまつわる採用業務には、悩みはつきものです。採用活動を進めるにあたり、目標採用数の獲得はもちろん、採用にかかる経費、工数など、さまざまな課題が生じます。ここでは、採用業務でよくある課題について紹介します。
応募後に辞退されたり、当日に面接をドタキャンされる経験は珍しくありません。その理由はさまざまですが、他の応募先に決まった、という理由は少なくないでしょう。
応募者の多くは「応募したその日のうちに連絡が欲しい」と思っていることが多いです。しかし、他業務と採用業務を兼任していたり、一人で採用業務を行っている企業では、すぐに対応することは難しいのが現状です。
企業が人材を確保するためには、応募者への接触や選考のスピードアップの工夫が求められていると言えるでしょう。
採用業務において、最も見えにくい課題の一つに人的リソースのコストが挙げられます。
採用担当者は「求人情報の作成」、「応募者管理」、「スケジューリング」、「面接・面談の実施」、「研修業務」など、多くの業務に追われています。担当者が複数名いるのであれば、業務で割り振りを行うことができますが、中小企業や店舗単位で採用活動を行う場合、一人で全ての業務を担うケースも少なくありません。業務を外注することや委託することは、さらに工数がかかってしまうため難しいでしょう。そのため、採用業務の整備やコストの見直しを行うことは避けては通れないのです。
複数名で業務を分担している場合、円滑に選考を進めるためには応募者の情報共有をしっかり行う必要があります。特に、「採用」、「不採用」、「一次選考通過」などといったステータスの更新は、都度行わなければなりません。他にも、採用活動で生じる一連の業務は手間のかかる業務が多く、応募数が増えればその分情報が混雑し、連絡漏れやダブルブッキング等のミスが生じてしまう可能性があります。情報の管理や共有方法の整備は、採用活動を成功させるカギの一つになっているとも言えるでしょう。
採用管理システムを導入することで、面接までの工数の削減や、求職者への早期対応が可能になるといったメリットが期待できます。ここでは、一般的な採用管理システムを導入することにより得られるメリットについて詳しく紹介します。
採用管理システムは、応募者を一元管理できることにより、様々な情報入力の手間を省くことができます。加えて、選考管理や面接通知(案内)などの業務をシステム化することが可能です。そのため、採用管理システムを導入することで、応募者対応に時間を取られることが少なくなるため、採用活動の効率化を図ることができると言えるでしょう。
また、応募から選考までのスピードアップが見込めることから、面接率の向上にもつながるかもしれません。
採用管理システムを導入することによって、採用におけるコストパフォーマンスの改善が見込めます。煩雑になりがちな採用活動において、採用管理システムを活用することで、応募者データ(エントリー数や応募者数、途中辞退率など)を自動で数値化でき、戦略的に採用活動を進めやすくなります。データ分析により、継続的な改善を行うことができれば、採用活動全体のコストパフォーマンスの向上も期待できるでしょう。
複数媒体の応募者情報を一元化することにより、情報共有漏れや面接のダブルブッキングといった人的ミスを防ぐことが可能です。また、採用活動では膨大な個人情報を扱うため、情報漏えいなどのミスには細心の注意を払わなければなりません。
採用管理システムのメール・SMSの自動返信機能やスケジュール調整機能などを活用することで、このような人的ミスを防止することが可能です。
世の中には採用管理システムが多くあり、「どのシステムが良いのかわからない…」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。ここでは、採用管理システムを選ぶ際に参考にしていただきたい基準を紹介します。
採用管理システムは、新卒、中途、アルバイト・パート向け等、システムごとに得意な雇用形態があることが多いです。例えば、スクリーニング機能があるようなツールの場合、得意な雇用形態に合わせた項目が用意されているケースがほとんどです。
また、採用サイト作成時が可能なツールの場合は「勤務時間」や「希望シフト数」など、特化した雇用形態に合わせ、検索条件が設けられます。
自社で採用したい雇用形態に応じて、最適な採用管理システムを選ぶことがおすすめです。
連携できるコミュニケーションツールやオプションなど、ツールの機能は採用管理システムによって異なります。そのため、自社の導入目的を明確にし、必要となる機能から採用システムを選ぶことが重要です。例えば、応募者対応を効率的に行いたいのであれば、応募者情報の管理や日程調節機能が充実した採用管理システムを導入すれば良いでしょう。
まずは、自社の課題や導入目的を把握し、必要な機能を明確にすることを意識しましょう。
個人情報を一元に管理するシステムのため、セキュリティは非常に重要です。一度システムから情報が流出してしまうと、企業の信用問題にかかわります。選定する際は、採用管理システムのセキュリティレベルを確認しておくことが大切です。
採用管理システムを選定する際、「自社で本当に活用できるのか」、「自社に適しているか」など不安に思うこともあるでしょう。ここでは、導入前にチェックしておくべきポイントを3つ紹介します。
まずは、採用管理システムの導入を検討したきっかけを洗い出しましょう。採用管理システムを導入して、「導入検討のきっかけとなった課題を解消することができるのか」という視点からシステムの導入を行わなければ、十分な効果が発揮できません。自社の採用課題の解決に一歩でも近づくことができるシステムを導入しましょう。
採用管理システムは人事・採用担当者がうまく活用することで能力を発揮し、採用課題の解消やコスト削減等などの効果を得ることができます。システム導入時は、機能が充実しているものを選びがちですが、操作性や使用感に不安がある場合は無料トライアル版を試用し、担当者がしっかり使いこなせるかを見極めることが重要です。
採用管理システムを導入して不具合が生じた時などは、提供会社がサポートしてくれるケースが一般的です。企業のサポートの質も、システム導入の判断基準になり得ます。すぐに相談・対応が可能な提供会社であると安心です。また、システムによってはサポートがプランに組み込まれているタイプのものもあるでしょう。プラン内容と金額や導入工数が見合ったものであるのかを確認しておくことも大切です。
近年、採用活動は「スピード」が求められる時代になっています。企業がより質の高い人材を確保するためには、採用業務の効率化を図ることがとても重要とされているのです。そこで多くの企業から注目を集めたのが「採用管理システム(ATS)」です。しかし、導入目的が不明確なままシステムを導入してしまうと、実際の効果が出ていたとしても実感することは難しいでしょう。
自社の採用課題を把握し、自社に適した採用管理システムを導入することで、採用業務の効率化が実現します。システムを導入する際はセキュリティ面等を確認して、より良い採用活動を行いましょう。