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更新日:2025/04/03
人事の仕事は、企業にとって大切な資産となる「人材」を採用し、会社組織に溶け込めるようサポートをする重要度の高い仕事です。
また、採用担当者は、就職希望者にとって企業の「顔」のような存在となるため、非常にやりがいを感じられる仕事でもあります。
今回は、人事初心者や、何からはじめるべきか悩んでいる方向けに、人事が行う採用業務の流れや、必要な知識・スキルを紹介します。
目次
「人事の採用業務といっても、何から手をつけたらいいかわからない」、「そもそもどんな業務があるのかわからない…」といった方は、まずは採用業務の全体像を把握することからはじめましょう。
採用計画とは、年間の人材採用予算を踏まえ、「どのような人材が何名必要か」、「どういったスケジュールで採用活動を行うか」、「ターゲットにどのような魅力をアピールするか」といった基本的な計画を策定することを指します。
採用計画に課題があると、人材の確保ができなかったり、労働条件により社内ロイヤリティが低下してしまったり、といったリスクが生じることがあります。
適切な採用計画を立てるために、現場へヒアリングを行い、採用目的を明確にしておくことが重要です。下記の情報は必ず聞いておくようにしましょう。
採用計画で決定したターゲット層などの要素から、最も効果的かつ予算内で収まる手法の選定を行います。
主な母集団形成としては、ポータルサイトや求人広告、説明会、フェア・イベントなどを活用する企業が多いですが、近年は採用手法が多様化していることから、それぞれの特徴やメリット・デメリットを慎重に比較することが重要です。
社内の採用体制や求めるターゲット層の特性に合わせて選定を行うことで、自社にマッチした人材の採用に繋げることが可能となります。
なお、選考プロセスは母集団形成を行う際に決めておくことをオススメします。
「書類選考を行うのか」、「筆記試験は必要か」など、選考方法は求める人物によって異なります。募集を行うごとに、どんな選考プロセスが最適かを考え、設定するようにしましょう。
母集団から応募者を集めたら、続いて、書類選考や面接を通じて応募者の選定に移ります。
このとき、応募者の個人情報が漏洩しないよう、セキュリティ体制を万全にすることが重要です。
人材獲得競争が激化している昨今、優れた人材を確保するため、応募から内定通知までのスピード感が大切となります。
応募者情報の一元化、自動化ができる採用管理ツールを導入することで、応募から内定までにかかる時間の短縮を図っていきましょう。
また、内定確定後も自社への入社意思が揺るがないよう、内定者の不安を払拭する対応必要です。社内見学や社員面談を実施し、入社までの期間は定期的に内定者とのコンタクトを取ることで、モチベーションを想起させることが重要となります。
一通り採用業務が終わった段階で、振り返りを行うことが重要です。今回の採用活動の良かった点や改善点をデータなどでまとめておくことで、今後の採用活動に活かすことができます。
具体的には、以下のような観点で振り返りを行うと良いでしょう。
採用数はもちろんですが、それまでの過程を把握することが最も重要です。「どのフェーズで想定と差異が生まれたのか」が把握できると、採用活動の課題が明確になり、今後の採用活動をより有効にすることができるでしょう。
採用活動には、さまざまな法律やルールが関わってきます。
例えば、労働者を採用するに当たって、人事担当者は労働基準法の規定に基づき、賃金や労働時間をはじめとした労働条件を書面で通知しなければなりません。また、就業規則で定めた労働条件についても、採用時に周知していなければ、浪度契約法の規定により無効となってしまいます。
そのほか、人材採用の年齢制限や外国人雇用について定めた「雇用対策法」や、男女の雇用・待遇の均等化を規定した「男女雇用機会均等法」、職業紹介のルールを定めた「職業安定法」など、人事担当者にはさまざまな方的知識が求められるのです。
応募者の中から、自社とのマッチ度が高い人材を選ぶためには、人事担当者の面接力も重要なスキルとなります。
「自社の求める人物像であるか」を判断するため、材料となる情報を引き出すような質問をすることが求められます。
「どのような聞き方をすれば相手の本音や志望動機を引き出せるのか」、「どのような雰囲気作りをすれば良いのか」など、自身の行う面接のあり方を改めて見直すことも必要です。
近年は面接でのハラスメントが、SNSを通じて拡散され、企業のイメージダウンを招くケースが散見されます。企業の顔としての自覚を持ち、誠実な振る舞いを心がけることが重要です。
求人広告の出稿や、企業説明会の開催といった従来から活用されている採用手法に加えて、SNSを利用するオウンドメディアリクルーティングなど、新たな手法で採用活動を行う企業が増えています。
効率的かつ質の高い採用活動を実施するためには、最新の情報を迅速に収集し、活用する能力も必要です。
採用手法が多様化している現在だからこそ、いち早く情報を探知することで、自社に適した採用活動に繋げていきましょう。
採用業務は、採用計画の立案からはじまり、母集団形成や応募者の面接、選考対応、内定者のアフターフォローなど、多岐に渡ります。
そのため、はじめて人事担当者になった方は、何から手をつけていいのか戸惑うこともあるかもしれません。
記事内で紹介したそれぞれのプロセスをより良いものにすることができれば、求める人材を採用できる可能性が高まるだけでなく、採用コストの削減にも繋げることができます。
一工程ごとに分析、改善を行うことで、効率的な採用活動につなげていきましょう。