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【企業向け】面接辞退はなぜ起きる?原因から考える4つの対策

更新日:2023/12/21

選考辞退や面接当日のドタキャンに頭を悩ませる採用担当者は多いのではないでしょうか。
辞退されてしまうことは、選考にかけた時間や労力が無駄になってしまうため、採用担当者としては避けたいものです。 しかし、辞退理由がわからず、対策を講じることができない企業も少なくありません。
今回は、面接辞退が生じる原因や防止策について詳しく解説します。



辞退経験者の割合

ディップ総合研究所が行った「アルバイト・パートの応募後の辞退に関する調査」によると、全体の43.5%の求職者が「応募後、初出社までの間に辞退の経験がある」と回答しました。(※1) 
辞退の理由はさまざまですが、約4割が辞退した経験があると回答したことから、選考を辞退することに対する求職者の意識の低さが読み取れます。企業が採用を成功に導くためには、まずは選考段階での辞退を防ぐことが重要なのです。 

※1:ディップ総合研究所|「アルバイト・パートの応募後の辞退に関する実態調査」

辞退が起きるタイミングと要因

選考辞退は「初回コンタクト前」、「面接日程調整中・面接日程調整後」、「面接当日」、「面接実施後」のタイミングで発生することが多いと言われています。 
ここでは、それぞれフェーズごとの辞退要因を解説します。 

【1】初回コンタクト前

面接の日程調整は、初めて応募者と直接やりとりをする重要なフェーズです。対応次第では好感を持ってもらえることもあれば、逆に悪い印象を与えてしまう可能性も考えられます。 
例えば、応募後いち早く面接調整の連絡を入れるだけで応募者からの信頼は高まります。近年は複数の企業に同時進行で応募している求職者が多いため、ファーストコンタクトを早くするだけでも、自社にとって有利に働く可能性があるのです。 

【2】面接日程調整中・調整後

在職中の応募者にとっては、面接の日程調整は簡単ではありません。候補日を提示する際は複数日時を提示し、日程調整が難しい場合は相談可能な旨を伝えておきましょう。さらに、面接日は可能な限り応募日に近い日程で設定することがおすすめです。面接日までの期間が開いてしまうと、他社の選考が進んでしまったり、他社に目移りしてしまう可能性が高くなるため、応募者の気持ちが変わらないうちに対応を進めることが重要なのです。

【3】面接当日

「面接会場が遠く、足を運ぶ気にならない」、「天候が悪く面倒になった」といった理由で面接を辞退する応募者も少なくありません。 応募段階で住所などの情報がわかるようであれば、面接時間を午後に設定したり、出張面接を打診したりといった配慮を行うと良いでしょう。 
また、天候で面接辞退率が左右されてしまう場合は、Web面接を導入するなど、できるだけ天候に左右されない面接方法を工夫する必要があります。 
応募者の気分をコントロールすることは難しいですが、心理パターンを理解しておくことで、少しでも気乗りしない状態を防ぐことが可能です。 

【4】面接実施後

面接実施後、企業へ不信感を抱き辞退をする、といったケースは珍しくありません。 
株式会社プレシャスパートナーズのアンケート調査によると、学生の37.6%が「面接で面接官の態度が悪く、企業イメージが悪くなったことがある」と回答しています。(※2) 
圧迫面接をしたり、横柄な態度を取ることは、面接辞退を招くだけでなく企業のイメージダウンにも繋がりかねないのです。 

また、面接のために来社した応募者は、「入社後に馴染めるだろうか」と不安や緊張を感じています。面接担当者はもちろん、社内ですれ違う社員が積極的に挨拶をするなど、暖かい雰囲気を作ることで安心感を与えることができるでしょう。 
応募者の緊張を和らげるような雰囲気づくりや、丁寧な対応を意識することで、辞退を防ぐだけでなく、応募者に選ばれる面接を実施することができるのです。 

※2:株式会社プレシャスパートナーズ|【2023新卒の就職活動に関する調査】学生の56.1%が選考早期段階で企業トップとの接触を希望

面接辞退を防ぐ4つの対策

【1】選考プロセスを見直す

面接回数が増えれば増えるほど、応募から内定までにかかる時間は長くなります。選考に時間がかかってしまうと、応募者の志望意欲が下がってしまったり、他社の内定が先に出てしまうなど、面接辞退を招きかねません。 
選考段階での辞退を防ぐためには、できるだけ少ない工数で済むよう、面接方法や選考プロセスの見直しを行うことが重要です。 

【2】丁寧なコミュニケーションを心がける

採用担当者や面接官は、応募者にとって初めて会う「企業の代表」であり、企業イメージを左右する重要な存在と言えます。面接での印象が悪ければ、辞退率がアップする可能性は高いでしょう。自分の何気ない言動が自社のイメージを左右するということを自覚し、企業の代表としての振る舞いを意識することが重要です。
また、面接当日だけでなく、普段のメールや電話でのやりとりにも注意が必要です。特に、面接前日にはリマインドの連絡を行うと良いでしょう。応募者から質問があれば丁寧かつ迅速に対応するなど、「ここで働きたい」と思われるような対応を心がけることが、面接辞退を防ぐ対策になるのです。

【3】自社情報の把握を徹底する

近年、求職者は面接前後に企業リサーチを行う傾向があります。ホームページだけでなく、口コミサイトなどのネガティブな情報を信用し、選考を辞退されてしまうケースは少なくありません。採用担当者としては、自社の評価を確認しておくことはもちろん、企業の体制や環境を見直すことで、応募者が不安に感じるような要素を取り除くことを心がけることが重要です。
さらに、応募者が応募した求人情報が、求人媒体にどのように掲載されているのかを確認しておくと良いでしょう。求職者がどのような情報を見て応募したのかを把握することで、「自社のどこに興味を持ったのか?」、「どのような疑問や不安を感じているのか?」を想定することができ、面接での対話をスムーズにすることが可能です。

【4】採用管理システムを導入する

面接辞退を防ぐためには、スピーディな対応を行う必要があります。しかし、さまざまな業務に追われるなかで、迅速に対応することが難しい場面は出てくるでしょう。そこで多くの企業が導入しているツールが「採用管理システム」です。
応募者情報やメッセージのやりとりを一元管理できるため、電話やメール対応、面接の日程調整などの採用オペレーション業務の負担を軽減することができます。
さらに、応募者の志望度が高い状態にコンタクトを取ることができるため、面接率の向上も期待ができます。

まとめ

採用活動において、面接辞退を経験したことのある採用担当者は少なくないでしょう。
一般的に面接といえば、「採用側が欲しい人材を選ぶ場」と捉えられがちですが、実は応募者が「本当に働きたいか、働くに値するか」を見極める場でもあります。企業が採用を成功させるためには、応募者の目線に立ち、辞退要因を把握することで、対策を講じるよりほかありません。
応募者が「ここで働きたい」と思うような対応を心がけることで、面接辞退を防ぎ、採用活動を成功に導きましょう。

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