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離職の原因は「人間関係」と「評価・待遇への不満」が1位!企業が取り組むべき7つの対策

更新日:2024/03/14

企業にとって、社員の離職は大きな痛手です。
離職率が高いと企業のイメージダウンに繋がるうえ、既存社員の生産性の低下も招きかねません。そのため、企業は離職の原因を把握し、いち早く対策を講じることが重要です。
今回は、離職を招く原因と、離職防止のために企業が取り組むべき7つの対策を紹介します。

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日本の離職率

離職率とは、ある一定期間で仕事に就いていた労働者のうち、どのくらいの人がその仕事を離れたか、を比率として表す指標です。

令和2年雇用動向調査 入職・離職率の推移 プレシキ!SCHOOL|プレシキ!スクール
※1:厚生労働省|「令和2年雇用動向調査の概要」入職率と離職率の推移


厚生労働省の統計「令和2年雇用動向調査」(※1)によると、日本の常用労働者における平均離職率は14.2%となっています。
近年の離職率は、おおむね14〜16%を推移しており、入職率を上回ることはありませんでしたが、令和2年、新型コロナウイルス感染症の影響により、9年ぶりに離職率が入職率を上回る結果となりました。

令和2年雇用動向調査 産業別入職・離職率 プレシキ!SCHOOL|プレシキ!スクール
※2:厚生労働省|「令和2年雇用動向調査の概要」産業別の入職と離職


また、同じく「令和2年雇用動向調査」の産業別離職率のデータによると、上から順に「宿泊業・飲食サービス業」が26.9%、「サービス業」が19.3%、「生活関連サービス業、娯楽業」が18.4%と、サービス系の業種の離職率が高くなっています。(※2)
さらに、この3つの産業は離職率が入職率を上回っており、他業種へ人材が流出している可能性が高いと考えられます。

離職の原因の第1位は「職場の人間関係」と「評価・待遇に不満」

社員の離職を防止するためには、なぜ辞めてしまうのか、その原因を把握することが重要です。
日本労働調査組合が行った「仕事の退職動機に関するアンケート調査」をもとに、離職の原因を紐解いていきましょう。

仕事の退職動機に関するアンケート調査、職場の人間関係、評価・待遇に不満は38.6%、仕事の進行が非合理的は26.5%、他にやりたいことがあるは24.3%、仕事の量が多いは22.2%、コロナ対策・環境不安は20.1%、残業が多いは17.5%、通勤・通勤時間は12.7%、有休が取りづらいは12.2%、業務時間外活動が多いは9.0%、職場外の人間関係は6.9%、その他は16.4% プレシキ!SCHOOL|プレシキ!スクール
※3:日本労働調査組合|仕事の退職動機に関するアンケート調査


「仕事を辞めたいと考えている理由を教えてください」という質問に対して、ともに全体の38.6%を占め、同率1位となったのが「職場の人間関係」、「評価、待遇に不満」でした。3位は「仕事の進め方が非合理」で26.5%、4位が「他にやりたいことがある」で24.3%、反対に一番少ない回答は「職場外の人間関係」で6.9%という結果になりました。(※3)

最も解答率が高かった人間関係に関する悩みのなかでも、特に多いのが「上司・先輩との人間関係」と言われています。仕事上、関わりを避けることが難しいポジションであるため、問題にあがりやすいのです。
また、自身の評価・待遇を気にするあまり「上司に気軽に相談しにくい」、「言いたいことが言いづらい」とストレスを抱えることで、退職につながるケースも考えられます。
パワハラ、セクハラ、モラハラといった問題が生じることもあり、人間関係に関する悩みは離職の原因に直結しやすいと言えるでしょう。

さらに、同アンケートによると、辞めたいと答えた方の20.1%が企業のコロナ対策に起因しているという結果が出ています。
「通勤時での対策を取ってもらえない」、「リモートワーク導入後の上司からの過干渉にストレスを感じる」といった声があがるなか、企業には情勢に応じた臨機応変な対応が求められていると言えるでしょう。

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企業が取り組むべき離職防止のための7つの対策

【対策1】社内コミュニケーションの活性化

コミュニケーションの希薄化は、人間関係が悪化する原因のひとつです。
そのため、話しやすい環境を作ることが、人間関係のトラブルを防ぐための重要なポイントとなります。
具体的な施策としては、社内イベントの開催が挙げられます。
社員旅行や飲み会、レクリエーションなど、業務時間外で社員同士が交流するイベントを企画することで、社内コミュニケーションの活性化を図ることが可能です。また、テレワークを導入している企業が増加したことにより、社員同士のコニュニケーション不足が問題となっています。テレビ電話システムなどのコミュニケーションツールなどを活用し、積極的に交流が図れる環境を整えることが大切です。

【対策2】長時間労働の削減

社員の心身の健康を守るため、できる限り長時間労働を削減する対策を行うことは、企業にとって必要最低限の努力です。
長時間労働を改善するためには、一人ひとりの業務量や労働時間を正確に把握し、作業の効率化を図ることが必要になります。「誰が」、「いつ」、「どんな業務を行っているか」を見える化することで、業務フローに潜む無駄な工程を早期に発見、改善していきましょう。

【対策3】適切な評価制度の整備

キャリアアップが見込めない環境は、社員の離職を招く原因となります。
そのため、適切な評価制度を整備することで、社員のやりがいやモチベーションアップを図ることが大切です。
社員が「評価されている」と実感できる評価制度を作るためには、以下2つのポイントを意識すると良いでしょう。

  • 評価のレベルが明確であること
  • 結果だけでなく、過程も評価対象に入れること

【対策4】福利厚生の充実

福利厚生を充実させることも、離職防止のために必要な施策といえます。自社の社員が求める福利厚生が何かを把握し、求める福利厚生を充実させることが大切です。

マンパワーグループが行った調査によると、人気のある福利厚生の1位は「住宅手当、家賃補助(48.3%)」、2位は「食堂、昼食手当(33.9%)」と回答しています。(※4)
福利厚生を充実させることは、社員の満足度の向上や、仕事に対するモチベーションアップが期待できます。
また、企業のイメージアップにつながるうえ、採用活動の面でも大きなメリットとなり得ます。

※4:マンパワーグループ|会社の福利厚生として良いと思うものについてのアンケート調査

【対策5】管理職のマネジメントスキルの向上

離職原因のひとつとされている「上司との人間関係」の問題を解決するためには、管理職メンバーのマネジメントスキルの向上は欠かせません。
正しいマネジメントスキルを身につけることで、より部下が働きやすい環境を作ることができるのです。
自社が管理職に求めているスキルや考え方を明確化し、
必要なスキルを身につけるための管理職研修の活用もおすすめです。
社内の研修はもちろん、外部の企業に委託することによって、これまでなかった視点を取り入れることができるかもしれません。

【対策6】定期的な面談の実施

定期的な面談の場を設けることで、社員がいま悩んでいることを把握し、社員の声に耳を傾けることが重要です。
特に、近年話題となっているのが「1on1面談」です。
1on1面談とは、30分〜1時間程度、社員と1対1で話す形式の面談のことで、具体的な面談内容は決めることなく、自由に話せることが特徴とされています。
面談を実施する際、社員が言いたいことを気軽に言えないような雰囲気で実施をしていては意味がありません。
社員の本音を引き出すためにも、プライベートなことや、仕事の不安要素などを話しやすい雰囲気で面談を行うように心がけましょう。

【対策7】研修制度の見直し

研修制度を整備し、社員が仕事で必要なスキルや知識が学べる環境を整えることも、社員のやりがいやモチベーションアップにつながる大切な施策です。
研修制度は、主に「社内研修」と「社外研修」の2つに分けられます。
社内研修は、自社の役員や上司が講師となるため、企業理念や独自メソッドなどを直接伝えられるメリットがあります。
一方で、社外研修とは、外部の人間や企業に研修を依頼する方法です。自社の考え方にとらわれず、新しい考え方やスキルを身につけることが可能となります。

まとめ

今回、アンケート調査の結果より、職場の人間関係や評価・待遇、仕事の進行への不満などといった理由から、退職を考えている人が多いことがわかりました。
離職を防止し、社員の定着率を向上させるためには、社員の不満をいち早く把握し、対策を講じる必要があります。自社の離職の原因をしっかりと分析し、社員にとって働きやすい環境を作ることで、社員の離職防止に努めましょう。

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